版代を安くするには? シルクスクリーンの版代のしくみと抑え方

オリジナルTシャツの見積もりをとってみたら、版代の金額を見て戸惑ってしまったという相談を受けることがあります。色を多く使ったり絵柄を大きく広げたりすると、想定していた予算を超えてしまいがちです。
シルクスクリーンの版代はどうやって決まる?
プリントする色数と絵柄のサイズ、そして実際に使う版が何枚になるかで決まります。
シルクスクリーンは細かいメッシュ状の版の上にインクをのせて、ヘラで布地に刷り込む技法です。ひとつの色に対してひとつの版を用意するため、色が増えるほど版の数も増えていきます。詳しい仕組みは私たちのブログ記事シルクスクリーンの版の仕組みについてでも解説しています。
見た目は1色でも版が2枚以上必要になるケースがあります。
たとえば暗い場所で光る蓄光プリントという技法があります。これはしっかり光らせるために下地を刷る必要があるため、デザイン上の色が1色だけでも、はじめから2版を使って仕上げる段取りになります。
版代を安く抑えるにはどうすればいい?
使う色をしぼりこみ、絵柄のサイズを小版の枠の中に収めるのがいちばんの近道です。
うちの工場では、プリントする絵柄の大きさによって版代が分かれています。横34.9cm×縦39.9cmまでに収まる小版だと1版あたり8,000円ですが、横40cm×縦50cmまでの中版になると1版あたり10,000円になります。デザインを作るときに小版の枠に収まるかを意識するだけでも、費用を抑えられることがあります。
もうひとつ見落としがちなのが、服のサイズ展開です。
シルクスクリーンプリントの最大プリントサイズについてでも触れていますが、大人用と子供用のTシャツを一緒に作りたいとき、子供服に合わせて縮小した別のデータを作ると、別の版が必要になり版代が倍かかってしまいます。
私たちは言われたまま別々に版を作って刷るより、子供服に入るひとつの大きさで版を作り、大人用のTシャツにも同じ版で刷るやり方をおすすめしています。そうすれば余計な版代をかけずに済みます。
枚数が増えると1枚あたりの費用はどう変わる?
版代は作る枚数に関係なく1回作れば済むため、たくさん刷るほどTシャツ1枚にかかる負担がどんどん小さくなります。
定番のラバープリントで小版1色(版代8,000円)を作る場合、30枚だと1枚あたりの版代負担は約267円ですが、100枚なら80円、300枚なら約27円まで下がっていきます。
プリント代そのものも枚数が多いほど安くなる仕組みです。物販やイベントで繰り返し販売していく予定があるなら、細かく小分けにして刷るより、前もってまとまった枚数で注文したほうが全体のコストを抑えられます。
下の表に、技法や色数、枚数によって1枚あたりの金額がどう変わるかをまとめました。金額は2026年9月24日現在の数字で、Tシャツなどの本体代や送料、消費税は含んでいません。最新の料金は価格表ページで確認できます。1枚あたりの金額はプリント代に版代を枚数で割った分を足した計算です。最低数量はどれも10枚です。
技法 | 版代 | 30枚 | 100枚 | 300枚 |
|---|---|---|---|---|
ラバー(小版・1色) | 8,000円 | 約807円 | 約230円 | 約147円 |
ラバー(小版・2色) | 16,000円 | 約1,253円 | 約360円 | 約213円 |
ラバー(小版・3色) | 24,000円 | 約1,700円 | 約490円 | 約280円 |
ラバー(中版・1色) | 10,000円 | 約873円 | 約250円 | 約153円 |
ラバー(中版・2色) | 20,000円 | 約1,387円 | 約400円 | 約227円 |
蓄光(〜A4・2版) | 16,000円 | 約2,243円 | 約640円 | 約433円 |
よくある質問
色数を1色増やすと版代はいくら上がりますか?
小版(横34.9cm×縦39.9cm以内)の場合、色を1つ増やすごとに版代が8,000円プラスされます。シルクスクリーンは1色ごとに専用の版を作って重ね刷りしていくため、色が増えた分だけ版代がかかります。
大人用と子供用で同じデザインを刷るとき版代を安くする方法はありますか?
小さい子供用の服に入るサイズで絵柄を1つ作り、大人用の服にもその同じ版を使ってプリントすることです。大人用に合わせて絵柄を大きくした別データを作ると、版が別に必要になって版代が倍かかります。
デザインの中に1色しか使っていなくても2版かかることはありますか?
はい、特殊なインクを使う技法では、見た目が1色でも版が2枚必要になることがあります。たとえば蓄光プリントは、きれいに発色させるための下地刷りが必要になるため、デザイン上の色が1色でも合計で2版の計算になります。
このデザインだと版が何枚必要になりそうか前もって確かめたいときや、サイズ感で迷っているときは、いつでもうちの工場へご相談ください。
